味わいにひと工夫

ノンアルコールビールが普及するにつれ,「やはり本物のビールよりまずい」という評価をよく聞くようになりました.脱アルコール酒には,アルコールという酒の重要な要素が欠けているのですから,それはしかたないところです.しかし,少しでも美味しく脱アルコール酒を飲むため,このページではいろいろな工夫を考えてみようと思います.

辛いものといっしょに飲む

 脱アルコール酒には,アルコールの刺激による辛さがありません.そのため,ともすれば薄く水臭い味になりがちです.そこで,辛い食べ物と一緒に飲むと,その薄さがちょうどよいバランスになります.私は,ノンアルコールビールを,チャンジャ(たらの内臓の唐辛子漬け)をつまみながらよく飲んでいます.そういうときの銘柄でひいきにしているのは"Grolsch special malt"で,味が薄いだけでなく,アルコール度数が0.0%であることも理由のひとつです.その他でも,さっぱり系の味のノンアルコールビールはよくあうのではないかと思います.

炭酸を加える

 ノンアルコールワインのうち,スパークリングワインは炭酸によって刺激のなさが補われています.スパークリングワイン以外でも,刺激のなさを補うために炭酸を含ませてあるものがあります.読者の「Coba」様によると,(スパークリングワイン以外の)ノンアルコールワインにさらに炭酸を加えるという飲み方もいけるそうで,"Pol Vignan"について「白とロゼはいける.さらに炭酸を加えると,まるでスパークリングワインのよう」とのご感想をいただきました.
 

ジンジャーエールと混ぜる

ノンアルコール白ワインは,アルコールの辛味がないので,どうしても水臭い味になりがちです.そこで,非常に辛い「ウィルキンソン・ジンジャエール」と混ぜてみました.右の写真は,ジンジャーエール1に対してワイン1.5の割合で混ぜたものです.ジンジャーエール1に対してワイン1.5〜2の割合で混ぜると,ワインの香りとジンジャーエールの辛さのバランスがとれるようです.

「ウィルキンソン・ジンジャエール」には,無印のものと「ドライ」がありますが,ここで用いた「辛いジンジャーエール」は無印のほうです.くわしくは,「ウィルキンソン・ジンジャエール愛好会」というサイトが参考になります.
 

[2003. 4]

料理に使う

 「おいしい飲み方」とは少し違いますが,ノンアルコールワインを料理に使うという工夫があります.
 ノンアルコールワイン"Ariel"を販売しているオンラインショップ「マツムラ」のサイトに,「『ノン・アルコールワイン』を使ったお料理レシピ」というページがあり,「アリエル・ルージュを使った『牛肉の赤ワイン煮』」が紹介されています.それによると,「ノン・アルコールワインは料理に使う時、アルコールを飛ばす必要がないため美味しさが損なわれません。」ということだそうです.
 また,私には甘すぎて飲めなかった「ペリナ・ザクロワイン」を,わが家では妻が料理に使っています.ビーフシチューを作るときにトマトを煮込み,それにザクロワインを加えると,適度な甘味と酸味が加わってうまくいきました.分量は,3人前に100ccくらいです.

エネルギーを補給する

 これもちょっと「おいしい飲み方」からは外れますが,妻の話では「食欲がなくて甘いものも飲みたくないとき,お茶を飲んでもエネルギーにはならないが,ノンアルコールビールを飲むとエネルギーが補給できて,しかも酔うこともない」ということでした.

その他

 ノンアルコールワイン「ヴァンジーロ」を扱っている「モンマートおおつや」のサイトの,「ヴァンジーロ」の項(「アルプスワイン」のページの一番下)に,「ヨーグルトにかける」という味わいかたが出ています.

 オーストラリア・Coopers社のノンアルコールビール"Birell"についてのサイトに,ジェラートとフルーツにノンアルコールビールをかけて食べるという"Birell Sorbet"が紹介されています.Coopers社のサイトに入り,"BEER"→"Light Beers"→"Birell"とたどるとある"Birell"の紹介ページに,"Birell Sorbet"のページ(PDF)へのリンクがあります.(2005. 5)


他にも,随時いろいろな飲み方を掲載していこうと思います.おいしい飲み方をご存じのかた,ぜひ掲載させていただきたいので,お教えください.