本当に「ノン」アルコール?

ノンアルコールビールについての記事では,たいてい「0.5%程度のアルコールを含むので,運転には注意」と書かれています.これは,日本ではアルコール分1%未満の飲料は「ノンアルコール」と表示できるため,「ノンアルコールだから,いくら飲んでも運転できる」と誤解される危険を避けるためだと思いますが,「0.5%でもアルコールが入っているのなら,『ノン』アルコールじゃないじゃないか」という意見も見かけます.

しかし,アルコール分が0.1%以下の「真の」ノンアルコールビールもあります.手に入りやすいものでは,バービカンGrolsch Special Malt, Holsten non-alcoholicがあります.また,私が一番おいしいと思うGuiness社製のKaliberも,アルコール度数は0.05%です.

バービカンは,ウェブサイトで「ドライブ中など,シーンを選ばず気軽にお飲み頂けます」と言っています1).また,Grolsch Special Maltは,ラベルがアラビア語でも表記されています.私が大学で指導しているスーダン人の学生は,ラベルの表記を見て「これは飲んでもいい」と言って飲んでいましたから,間違いなく「真の」ノンアルコールビールなのでしょう.また,私の場合,0.5%のノンアルコールビールを飲むと,指先が赤くなったり,多少体に反応が出てしまいますから,Grolsch Special Maltは飲んだ後も仕事をしなければならない時などに重宝しています.

このように,ノンアルコールビールにおいてもアルコール度数は重要な情報だということが,最近わかってきました.そこで,当サイトのノンアルコールビールのページに,アルコール度数の表示をつけましたのでご利用ください.ただ,アルコールに対する反応は人によって大きく異なるのはもちろんですから,運転にはくれぐれもご注意を.

(03. 2. 2)

1) [2003. 8. 1追記] その後,バービカンは「ノンアルコール」と名乗るのをやめ,「ドライブに」という表現もなくなりました.これについては,「「ノンアルコール」という表現について」をご参照ください.

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